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建設現場で見た不安全行為
昨日、最寄り駅へ向かう道すがら、とある建設現場で見た光景についてお話ししたいと思います。この現場では、履帯式高所作業車(通称スカイマスター)を使用して、2人の作業員が4階部分へ乗り移っていました。驚くべきことに、4階部分へは階段やスロープといった移動設備が設置されているにも関わらず、高所作業車を利用していたのです。これは非常に危険な行為と断言できます。
もしも、他の移動手段が全くない場合には、作業車を用いることもやむを得ないかもしれません。しかし、その場合でも一人が操作を担当し、乗り移った後は作業車を地上へ戻すことが求められます。しかし、この現場ではスカイマスターが4階部分に放置されており、作業者が地上に戻る際の再度乗り移ることになると考えられます。作業者の安全を考えると、これは非常にリスクの高い状況と言えるでしょう。
この現場では、目を引くような不安全行為が多く見受けられました。こうした現場の状況を見ると、安全管理の重要性を改めて感じます。特に、作業員の危険な行動は現場の全体的な安全文化を反映している場合が多く、一つの事例に留まらないことが少なくありません。
1. 不適切な使用方法による安全リスク
- 履帯式高所作業車の不適切な使用:この現場では、高所作業車(スカイマスター)を利用して4階へ移動していましたが、階段やスロープなどの安全な移動手段が用意されていたにもかかわらず、それらを使わずに高所作業車を選択していました。これは本来の高所作業車の使用目的(高所での作業の補助)を逸脱しており、乗り移りの際に転落や墜落のリスクが高まります。
2. 高所作業車の不適切な管理
- 作業後の高所作業車の放置:作業者が4階に移動した後、スカイマスターがそのまま4階部分に放置されていました。高所作業車は、地上へ戻して安全な位置に保管するべきであり、使用後の管理が徹底されていないことが指摘できます。作業車が高所に放置されたままでは、他の作業員が無断で使用する危険があるため、管理の徹底が求められます。
3. 現場全体の安全意識の低下
- 安全文化の欠如:このような不適切な行動は、現場全体の安全意識の低さを反映している可能性があります。現場での不安全行為が目立つということは、現場責任者や作業員全体に、安全の重要性が浸透していない可能性を示唆しています。これは、現場全体の安全教育や指導体制の再検討が必要であることを意味します。
4. リスクアセスメントの不足
- 危険予知が不十分:作業開始前にリスクアセスメントを行い、適切な作業手順を決定することが求められます。しかし、この現場では、作業者が危険性を正しく予測せずに行動している可能性があります。安全な移動手段を無視し、高所作業車を使うという判断は、リスクアセスメントの不足を示していると考えられます。
これらの問題点は、事故の発生リスクを高める要因となります。現場全体の安全意識を高め、適切な手順と管理を徹底することが必要不可欠です。