
〇心理的安全性とは?
グジバチはGoogleでプロジェクト・アリストテレスに参加した経歴の持ち主です。まず、このプロジェクト・アリストテレスとはどのようなプロジェクトであったかについてお話しします。
Googleは誰もが知っている世界的な企業です。天才的なプログラマー、エンジニア、デザイナーマーケティング、法律家等が集まっています。このような個人の能力は最高峰な企業でも、生産性の高いチームもあればそうでないチームもあり、Googleでは生産性の高いチームの特徴を明らかにするために実施されたのが『プロジェクト・アリストテレス』になります。
当初は、生産性の高いチームの要素として、個人のスキル、パフォーマンス、在籍期間、仕事量などが考えられていましたが、影響を与えないことが分かりました。重要なのは『メンバーが誰か』ではなく『メンバーがどのように協力しているか』が分かったのです。
●チームの生産性を高める5つの要素
①インパクト 仕事についての意義を理解している
②仕事の意味 仕事が自分にとって意味のある物だと感じている
③構造の明確さ チームの役割、計画、目標が明確になっている
④相互信頼 チーム員同士がやり遂げることを信じて進めている
⑤心理的安全性 リスクを取っても安全だと感じ、弱い部分をさらけ出せる

『メンバー一人ひとりに目的意識があり、役割や仕事のプロセスが明確であり、相互信頼と心理的安全性があることが、チームのパフォーマンスには重要である』
このような結果から、上のピラミッドのように心理的安全性が土台となり、その上に築かれていくと考えられるのです。
○日本と欧米の違い
欧米では、自分の携わりたい職業に就き、能力を発揮します。日本では会社に就職する段階で携わりたいことを持ていても、必ずしもその業務に携わることは出来ないことが多く、チームが存在するかは疑問が残ります。●●部△課はチームのようなものであって、チームでないともいえるあいまいな関係になります。