
●心理的安全性の定義
心理的安全性という言葉を最初に使った、エイミー・エドモンドソン教授の定義
『対人関係においてリスクのある行動を取っても、「このチームなら馬鹿にされたり罰せられたりしない」と信じられる状態』としています。
グジバチは次のように定義しています。
『メンバーがネガティブなプレッシャーを受けずに自分らしくいられる状態』
『お互いに高め合う関係を持って、建設的な意見の対立が奨励されること』とし、次の場面で説明を加えています。
【例】仕事上でトラブルが発生、課長の指示でその原因を探ると課長本人が顧客に送ってメールに相手先に誤解を生む表現があったと判明した。このとき、心理的安全性があるかどうかで、メンバーの行動は大きく変わります。
【心理的安全性がない場合】
普段から課長は部下の話に耳を傾けることなく、悪い報告を聞くと機嫌が悪くなるなどの場合、メンバーは課長の顔色を窺い、「課長のメールが原因でした」と報告することをためらい、誤解がこじれるかもしれません。
【心理的安全性がある場合】
普段から課長は部下の意見に積極的に耳を傾け、率直な議論を奨励する上司だった場合、「課長が送ったメールに間違いがあり、お客さんが勘違いされたようです。課長から謝罪をお願いします」と言える。「こんなことを言うことで自分に不利益があるのでは」というネガティブな感覚を感じることなく、相手の間違いを指摘できる。
相手がだれであれ間違いを指摘できる。相手と違う自分の意見を発言できる、建設的な意見交換からよりよいアイデアや解決策を生み出せる。こうした状態が『心理的安全性が高い職場』と言える。