
●Kind(思いやり)のある職場=心理的安全性のある職場
グジバチの考える心理的安全性の高い職場は、Nice(気持ちいい)ではなくKind(思いやり)だと言っています。英単語であり我々日本人にはピンと来ない点はありますが、微妙なニュアンスの違いがあります。Niceはやさしい・気持ちいい・快適という意味があり、Kindは親切・思いやりという意味があります。
Niceな職場は、「いいね!」「そう、そうだよ!」お互いに同意する雰囲気であり、中がよさそうでまとまりのある雰囲気を醸し出すが、お互いの腹の内は隠したまま、本当はどう思っているかがわからない感じです。
他方、Kindな職場のイメージは、メンバー同士が自分の考えや意見を素直に伝えることが出来る。「君の考えは理解できるが、そこはこういう考えもあるのでは」「もうすこし深堀出来るよ、こんな具合に」意見を出し合って会話が出来る職場です。
グジバチは自分にも相手にも誠実であることそれによって一時的に対立が生じても、相互理解が深まり、人間関係が構築される。これこそが心理的安全性の本質と言っています。
裏を返せば、お互いに「いいね!」としか言わない職場は、心理的安全性が低い恐れがあるので要注意!です。
現在、私が所属しているコンサルタントの集まりも、心理的安全性はあるのかと言えば、どうだろか心理的安全性についての勉強会を実施し考える場を作り、そのあとには懇親会で自由に話をする雰囲気作りを行っているが、真の心理的安全性があるかと言われたら、NOです。意見を順番に聞くようにしているから意見が出るのであり、これを無くしたら意見が出るような雰囲気にまで熟成されていないように感じるからです。心理的安全性はやはり、リーダーだけの力では確立は難しく、個々人の態度をどのように促すかも大切です。
グジバチはどのようにして、心理的安全性を高めるかをこの最強の教科書に述べています。今後の展開が楽しみです。