
――パレスチナ承認をめぐる日本政府の姿勢――
イギリス・フランスは承認、日本は「慎重」
世界では、すでに140か国以上がパレスチナを国家として承認しています。近くイギリスやフランスといった大国も承認に踏み切りました。
ところが、日本政府はいまだに「承認は慎重に検討する段階」として、はっきりとした意思表示を避けています。
戦争放棄を国是とする日本にとって、この姿勢は果たして正しいのでしょうか。
アメリカへの忖度か、外交的配慮か
新聞各紙も報じている通り、日本政府の背後には「アメリカとの関係」があります。日米同盟を軸とした安全保障、経済、外交――その影響を無視することはできません。
「アメリカへの忖度」と批判されるのも無理はありません。しかし一方で、日本は中東におけるバランスを考え、承認のタイミングや方法を見極めているとも言えます。
それでも、フランスやイギリスといったアメリカの同盟国でさえ承認に動いている今、日本が立ち止まり続ける理由は説得力を欠いています。
独立国家としての責任
「本当に日本は独立国家なのか」――これは鋭い問いです。
確かに、日本は国連加盟国であり、憲法と政府を持つ主権国家です。しかし、外交においては外圧や同盟関係による制約が現実として存在します。
独立国家であるならば、国是に照らして自らの意思を持つべきです。憲法第9条に「戦争の放棄」を掲げる国として、暴力による現状変更に明確に「ノー」を突きつけること。これこそが、日本が国際社会に示すべき外交姿勢だと考えます。
結び
パレスチナを承認することは単なる外交カードではありません。
戦争放棄を掲げる国としての矜持、そして「人道と平和を守る日本」の意思表示です。
イギリスやフランスが承認を決断したいま、日本が動かない理由はもはや説得力を失いつつあります。
「日本は独立国家として自らの意思で判断するのか、それとも他国の顔色をうかがい続けるのか」――この問いが、私たち自身に突き付けられています。
あとがき
今回、イスラエルとパレスチナの問題を取り上げたのは、単に国際政治を語るためではありません。
私はこのブログを通して、自分の信条や理念を知っていただきたいと思っています。
「理不尽なことを見過ごさない」
「弱者の声に耳を傾ける」
「忖度ではなく、安全と平和を守るために行動する」
こうした考え方は、私が日々取り組んでいる労働安全の分野とも深く重なります。
現場の安全も、世界の平和も、結局は同じ根っこ――人の命と尊厳を大切にする姿勢から生まれるものです。
だからこそ、この問題を通じて、私たち一人ひとりが「理不尽な行為にどう向き合うか」を考えることが大切だと思うのです。