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なぜSafety-IIは理解されにくいのか

SafetyⅡ

2026.03.06

Safety-Iは分かりやすいのです。

  • 事故を減らす
  • 原因を潰す
  • ルールを守らせる

構造が単純です。

しかしSafety-IIは、

  • なぜ普段うまくいっているのかを考える
  • 変動にどう適応しているかを見る
  • 調整能力を高める

と抽象度が一段上がります。

この“抽象度の高さ”が、現場で浸透しにくい原因です。


Safety-IIの中心にある「レジリエンス」

Safety-IIを理解するには、
まずレジリエンスを理解する必要があります。

レジリエンスとは単なる「強さ」ではありません。

変動に対して、しなやかに適応する力です。

事故が起きた後の回復力ではありません。
事故が起きる前から働いている、日常の調整力です。


レジリエンスの4つの能力

レジリエンス・エンジニアリングでは、組織の能力を4つで説明します。

① 予見する力(Anticipate)

「この先、何が起こり得るか」

例:

  • 段差ができるなら躓きが増える
  • 人員が減れば作業負荷が上がる

② 監視する力(Monitor)

「今、何が変わっているか」

例:

  • 作業者の疲労
  • 足元環境の変化
  • 工程のズレ

③ 対応する力(Respond)

「その場で調整する力」

例:

  • 作業を止める
  • 手順を一部変更する
  • 人を増やす

④ 学習する力(Learn)

「経験を次に活かす力」

例:

  • ヒヤリハットを共有する
  • 成功事例を仕組みにする

これらが揃って初めてSafety-IIは機能します。


なぜレジリエンス教育が必要か

Safety-IIは思想だけでは動きません。

レジリエンスは、

  • 人の認知
  • 判断
  • 集団心理
  • 組織文化

に深く関わります。

つまり、心理学的理解が不可欠です。

はまちゃんが取り組んでいる
「認知心理学×安全」は、まさにここに直結します。


レジリエンスを広めるための現実的な方法

概念を広めるには、抽象論ではなく“翻訳”が必要です。

例えば現場ではこう言い換えます。

  • レジリエンス=「現場力」
  • 予見=「先読み」
  • 監視=「違和感に気づく力」
  • 対応=「止める勇気」
  • 学習=「同じ失敗を繰り返さない仕組み」

難しい言葉のままでは広がりません。

Safety-IIを拡大するための戦略

はまちゃんの立場から考えると、拡大の鍵は3段階です。

第1段階:言葉の整理

「Safety-IIとは何か」を明確にする。

→ 事故ゼロ活動ではない
→ ルール軽視でもない
→ 日常の成功の仕組みを見ること


第2段階:レジリエンスの具体化

4能力を、実際の現場事例で説明する。

例:
「段差のヒヤリハットは、予見と監視が弱かった例」


第3段階:教育体系への組み込み

職長教育や安全衛生責任者教育の中に、

  • ヒヤリハットの分析
  • 成功事例の抽出
  • 認知バイアスとの関連

を組み込む。

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