濵口労働安全コンサルタント

ブログBlog

保護具置場についての考察

一昨日、ある現場を訪問しました。この現場では、作業員の安全を確保するために保護具置場の改善について考えさせられることがありました。多くの現場では、作業開始時に使うヘルメットをきちんと管理するために「ヘルボード」が設置されています。しかし、実際のところ、フルハーネス安全帯や腰袋、工具などを取り付けたベルト類が適切に保管されておらず、床に脱ぎ捨てられているケースが少なくありません。

私は、現場担当者には、フルハーネス安全帯を吊った状態で保管するためのS字フックの購入と設置を推奨しています。この簡単な工夫により、保護具の状態を良好に保ち、次の作業時にすぐに使用できる状態を維持することが可能となります。

訪問した現場では、元請け職員がくさび緊結式足場を使用し、単管継手を利用した手作りの保護具掛けを設置していました。この手作り設備は、現場の状況に応じた実用的な工夫の一つと言えるでしょう。また、現場では足場の状態も安全衛生規則に則っており、仮設工業会の基準にも合致していました。このことを元請けの方にお伝えしたところ、「確認して基準に合致していない部分は改善しました」との回答をいただきました。

最近では、大手建設会社の現場管理が疎かになりがちな例を目にすることも増えていますが、今回訪れた現場は違いました。元請けが責任を持ち、現場の安全と品質をしっかりと守る姿勢が感じられ、非常に良い印象を受けました。こうした現場管理の徹底が、作業員の安全確保と作業の効率化に大いに寄与することを再認識した次第です。

安全で効率的な作業環境を作るためには、細かな工夫と現場の声に耳を傾ける姿勢が重要です。これからも、作業員の安全を第一に考えた提案を行っていきたいと思います。

お問い合わせはこちら
メール会員申し込みはこちら