

【レジリエンスの本質】それは、考え続けること。工事現場から学んだ柔軟な対応力
こんにちは。
今回は、私自身の体験を通して、レジリエンスとは何かをあらためて考えてみたいと思います。
■ レジリエンスは、誰もが経験している
「レジリエンス」という言葉が注目されるようになって久しいですが、実は多くの人が日常の中で自然にレジリエンスを発揮していることに、気づいていないのではないかと思います。
たとえば、電車が止まったときに「どう動くか」を考える。
服装を気温に応じて柔軟に変える。
人の流れを読んでエレベーターでの立ち位置を工夫する。
そういった「小さなこと」でも、その場その場で考え、最適な対応をとることは、間違いなくレジリエンスです。
問題は、それを「どうせこんなこと」と否定してしまわずに、考え続けるかどうか。
その習慣があるかどうかです。
■ 初めての工種で発揮されたレジリエンス
私がはっきりと「これはレジリエンスだった」と感じたのは、37年前、広島での海田大橋オープンケーソン工事に携わったときのことです。
当時、私はこの工事において初めて行う工種の担当者でした。
専門的な知識はまだ十分ではなく、現場で対応するには学びながら進めるしかありませんでした。
そこで私は、鹿島出版の『オープンケーソン』の技術書を独自に読み込み、理解を深めることから始めました。
現場では、掘削作業を行う際にオペレーターが掘削箇所を直接目で確認できないという問題がありました。
通常は掘削指示を出して対応するのですが、
「もっと効率よく、正確にできないか」と考えた末に、
👉 有線でカメラとテレビを接続し、オペレーター自身が掘削部を目視できるシステムを作り上げました。
これは今でこそ当たり前の仕組みに見えるかもしれませんが、当時としては極めて斬新な発想でした。
■ 測定方法の改善も「考えること」の結果
また、掘削の深さ測定に関しても、従来は「レッド」と呼ばれる重りとメジャーテープで測定していましたが、
私はそこにも課題を感じました。
もっと安全かつ効率よく、正確に測定する方法はないか──
そう考えて、
👉 電動のリールを使って測定する方法を考案し、実際に現場で使用しました。
これも、既存の方法にとらわれず、より良い方法を模索するレジリエンス的な対応だったと、今でははっきりとそう思えます。
■ レジリエンスは、「考えることをあきらめない」こと
レジリエンスとは、単に逆境を耐える力ではありません。
それは、考え続ける力であり、「こうした方がいい」と気づいたら実行に移す勇気のことです。
日々の小さな工夫、改善、対応の中にこそ、しなやかで確かなレジリエンスが育まれています。
- それが日常であれ、
- 仕事の現場であれ、
- トラブルの真っ只中であれ、
大切なのは、「何ができるか?」を考え続ける姿勢です。
■ まとめ:あなたもレジリエンスを持っている
これを読んでくださっている皆さんも、
「自分にはレジリエンスなんて……」と思わないでください。
あなたが今まで何気なくやってきた判断や工夫や行動の中に、
すでにレジリエンスは息づいています。
どうか、「小さなことでも考える」ことを否定せず、
自分の力を信じて、その場その場で最善を尽くすという姿勢を大切にしてください。
それこそが、
そしてそれこそが、
本物のレジリエンスなのです。