第74回全国労働衛生週間
厚生労働省は、10月1日(日)から7日(土)まで、令和5年度「全国労働衛生週間」を実施します。今年のスローガンは、一般公募で募った322作品の中から、石井 彩音さん(茨城県)の作品「目指そうよ二刀流 こころとからだの健康職場」に決まりました。
全国労働衛生週間は、労働者の健康管理や職場環境の改善など、労働衛生に関する国民の意識を高め、職場での自主的な活動を促して労働者の健康を確保することなどを目的に、昭和25年から毎年実施しており、今年で74回目になります。毎年9月1日から30日までを準備期間、10月1日から7日までを本週間とし、この間、各職場で職場巡視やスローガン掲示、労働衛生に関する講習会・見学会の開催など、さまざまな取り組みを展開します。(厚生労働省HPより)
今年は、大谷翔平選手の二刀流をもじった感じです。二刀流はこころとからだの二刀流になります。大谷選手も働きすぎから来たのか右肘靭帯(じんたい)を損傷になってしまいました。スポーツドクターは【医師の見解】大谷翔平の右肘靱帯損傷「休養不足で筋肉に疲労が蓄積。普通なら休めば回復する」と話しています。昔の人の諺に「過ぎたるは猶及ばざるが如し」があります。意味は「やりすぎることは、やり足りないことと同じようによくない。何事もほどほどが肝心だ」という意味のことわざで、『論語・先進』で孔子が積極的すぎる弟子も消極的すぎる弟子も共に短所があり完全ではない、と比較し中庸の大切さを説いたのが由来とされています。いくらスパースター大谷選手でもやり過ぎてはダメだということです。こころもからだも同様にやり過ぎないようにしましょう。休養が大切です。こころとからだの休養は、睡眠です。日本人の睡眠時間は世界的に見て非常に少ないと言われています。
フィリップスが毎年実施している世界睡眠調査によると、2020年の調査背は世界13か国、1万3000人の成人を調査した結果、睡眠満足度が日本は最下位で32%でした。満足度が高かったのは、インド(76%)、ブラジル(60%)でした。厚生労働省の調査では日本人の平均睡眠時間は7時間22分でOECD加盟国の中で最下位となっています。また、別の調査では平均睡眠時間が6時間未満という回答が39.5%と約4割の日本人が6時間未満の睡眠時間だと回答しています。このような睡眠不足による健康リスクや生産性損失及び安全作業へのリスクが指摘されています。