安全講演「安全と家族」
一般社団法人安全診断技術者協会よりの紹介で、外資系機械メーカーの安全週間(令和5年10月23日~27日)の中間にあたる25日に安全講演を行なってきました。
「安全と家族」で話して欲しいとの依頼でした。前職時代に左手薬指第一関節より少し上から指を切断する事故を私自身が経験した時の想いを、心理学の『リフレーミング』を用いて説明を行いました。昭和の土木工事現場監督の私は、怪我から会社のこと、現場のこと、しか考えていませんでしたが、妻はやはり父親であり、夫である私を見ていました。
事故を『会社・現場』というフレームでしか見ていなかったのです。『家族』というフレームで見れば見方は全く変わってきます。このリフレーミングはあらゆる場面で応用が可能です。よく言われる『見方を変えてみては』そのまま使えますよね、見方を変える、どう変えるのか、そうだリフレーミングだ、取引先のフレームで見てみよう、先輩のフレームでは、などリフレーミングは実際にすぐに応用可能です。
もう一つ、これも前職のグループ長として部下との関係性についてお話ししました。橋梁工事現場監督はほぼ単身赴任となります。私も30代から単身赴任を続けてきた経験から、家族のこと、家のこと、妻のこと、両親のことなどいろいろ経験しました。部下の現状を聞くとともに問題はないかどうなのかを話しやすく自分の体験を交えて話ました。このように話が出来るチームであったことは、今でいう心理的安全性があるチームであったと言えます。
最小チームで各自が必ず属しているであろう家族というチームにスポットライトを当ててみました。家族の心理的安全性を取り上げている論文はまだありませんが、家族内でもギクシャクしていると心にわだかまりができ、建設現場のように危険が多いところでは、ちょっとした不注意が事故につながる、ヒヤリハットにつながる可能性があります。
先ず、家族間でどんなことでも話し合えているのか、子供たちは些細な事でも話しているのか、親として子供たちの目線におりて話を聞けているのか等、最小チームで心理的安全性を確認することから始めませんかというお話でした。