濵口労働安全コンサルタント

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安全衛生管理計画書の作り方

 昨日、顧問先の建設会社の協力会社安全衛生責任者研修会を実施してきました。題目に書いたように”安全衛生管理計画書”の作り方についての研修会です。

 安全衛生管理計画書は、公共工事ではグリーンファイルにも含まれる書類になります。事業所の安全衛生を計画的に実施するには必要なものになります。少人数だからそんなことできないでは安全衛生を高めることは出来ません。安全衛生の問題点を絞り込み、1年を通じて行なうことで少しづつでも安全衛生を上げていくことが大切です。今回は、まず安全衛生管理計画書とはどのようなものかを私が作った資料で学び、参加した5名で架空の会社の安全衛生管理計画書を作成しました。

 私の作り方をご紹介します。まずは、全員(今回5名)に安全、衛生から浮かぶワードをそれぞれ5個付箋に書いてもらいました。安全、衛生のワードが5名×5個=25個集まります。この各25個のワードをグルーピングします。関連があると思われるグループにまとめ3ないし4グループにします。
グループ名を決め、事業所として安全衛生方針を作ります。

 安全のグループとして、1.安全優先、2.コミュニケーション、3.保護具の着用としてグルーピングを実行し、衛生のグループとして、1.健康優先、2.全員参加、3.化学物質とグルーピングを行いました。ここから、安全衛生方針を組み立てます。『全員参加でコミュニケーションをとり安全・健康を高める』方針は抽象的な表現でも構いません。

 次に、安全衛生方針から安全・衛生目標を組み立てます。この時に先ほど書いていただいた、ワードが生きてきます。目標は3ないし4項目ですが、規模が小さな会社の場合2個程度でもいいです。安全衛生管理計画なので、目標には安全だけでなく衛生目標も入れます。目標として1.全員参加でゼロ災害、2.全員参加で健康第一などにまとめます。重点施策はそのまま、目標を掲げても結構ですし、1.全員参加、2.ゼロ災害、3.健康第一と分割することもできます。

 重点施策から実施する項目を考えます。またしてここでも初めに考えたワードが役に立ちます。1.全員参加では、全員参加のKY活動(確認:発表者に〇印をする。職長が意見を引き出す)、声掛け活動(確認:職長は作業員に声掛けを行う。どのように行ったかを日報に報告)2.ゼロ災害では、安全パトロール(確認:すべての現場1回/月)、安全教育の実施(確認:毎月1回の安全教育実施)、5Sの実施(確認:安全パトロール時に実施)、3.健康第一では、健康診断100%実施(確認:実施率)、健康診断フォロー100%実施(確認:実施率)となります。

 このように安全衛生管理計画を立案することで、やるべき項目が分かりやすくなります。到達点もすべて100%にする必要はありません。まずはできるであろう点数とし確実に到達しましょう。1年目75%ならば次年度は85%と少しづつ上げ100%を目指します。健康診断など必ずやらなければいけない項目は100%とします。確認を行い見直すことが大切です。

 安全衛生管理計画書を作成しませんか。作成を考えておられる安全担当者は連絡ください。

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