濵口労働安全コンサルタント

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就職先としての建設業

事務所近くの流通センター建設工事は、今日も作業が続いています。12月28日、土曜日でなければ御用納めの時期。しかし、この現場では全ての土曜日に仕事が入り、旗日と呼ばれる祝日さえ休むことはありません。「2024年問題」などどこ吹く風、まるで昭和の現場のような光景です。

昭和の時代、建設業は就職先として一定の魅力を持っていました。賃金水準もそれなりに高く、日給月給制だったため、働いた分だけ給料が増える仕組みが多くの労働者にとって励みになっていました。しかし、時代は令和に変わりました。今や建設業は「時代遅れ」の烙印を押され、若者からは見向きもされない業種になりつつあります。その結果が深刻な人手不足です。

それでも元請企業は、未来を見据えることなく目先の利益を優先し続けています。目の前のコスト削減が全てで、作業員の処遇改善に本気で取り組む企業は一握りしかありません。しかし、この業界が再び魅力的な就職先として認識されるためには、作業員の待遇改善以外に道はないのです。

若い人材に選ばれるためには、まずは労働条件の抜本的な見直しが必要です。昭和の働き方を引きずりながら、令和の若者を惹きつけることなど到底不可能です。この現状を憂い、行動を起こす時が来ています。建設業界の未来は、現場で汗を流す作業員一人ひとりが安心して働ける環境を作れるかどうかにかかっています。

いまこそ、業界全体で真剣に向き合い、未来を切り開く努力が求められています。令和の建設業が、次世代の人々にとって「憧れの職場」となる日を夢見て。

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