濵口労働安全コンサルタント

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「穀雨に学ぶ、安全の“種まき” ― 雨とともに備えの心を育てよう」

◆ はじめに 〜 穀雨ってご存じですか?

4月20日頃は、**二十四節気でいう「穀雨(こくう)」にあたります。
「穀雨」とは、
“穀物を潤す恵みの雨が降るころ”**という意味で、田畑への種まきが本格的に始まる季節です。

昔の人たちは、天気や季節の移ろいを敏感に感じ取りながら、「いつ備えを始めるべきか」「いつが動きどきか」を自然から学んでいました。

現代を生きる私たちも、“今はどんな時期か”を知り、先を見通す力が求められます。
特に「安全」に関しては、“今やるべき準備”を逃さないことが、大きな事故の防止につながります。

◆ 穀雨の雨は「育てる雨」、そして「備える雨」

穀雨のころに降る雨は、農作物の成長にとって欠かせない恵み。
一方で、現場では滑りやすくなる床面や視界不良など、新たなリスクをもたらす時期でもあります。

この時期に考えておきたい「安全の種まき」

項目具体的な備えポイント
雨天対策足元の滑り止め/防滑マット設置梅雨本番前の整備で“未然防止”
熱中症準備作業服の通気性確認/WBGT計の点検5月から急増する軽症熱中症への備え
新入社員教育危険予知活動(KY)の習慣づけ“事故ゼロ”の文化を育てる土台づくり
整理整頓雨の日の避難動線の見直し雨で荷物が濡れない工夫や動線の再確認

◆ 自然に学ぶ「準備する力」

「穀雨」という言葉は、ただ美しい季節の表現ではありません。
それは、『今、行動を起こさなければ、後で育たない』という自然からのメッセージでもあります。

安全も同じです。
事故が起きてから対処するのでは遅い。
“平穏な今”こそが、備えの時。

◆ おわりに 〜 穀雨のような存在になろう

穀雨の雨は、作物を静かに、確実に育てます。
派手ではないけれど、なくてはならない“はじまりの雨”。

新しく社会に出た皆さんにも、そんな存在になってほしいと願っています。
自分の身を守るだけでなく、周りを思いやり、小さな備えを重ねていける人に。

安全は、一日にして成らず。
今のあなたの一歩が、未来の事故を防ぎます。
雨の季節を前に、「安全の種まき」を始めましょう。

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