ブログBlog
「内発的動機付けを引き出す教育の仕組み:継続学習の力」
労働安全の分野で最も重要なことは、現場で働く全ての人が「自分ごと」として安全に目を向けることです。しかし、「怪我をしたくない」「災害に巻き込まれたくない」と思っていても、それが行動に結びつくのは容易ではありません。特に内発的動機付け(自ら進んで行動する気持ち)を引き出すことは大きな課題です。
昨年度、私たちの取り組みの中で実感したのは、「継続的な学び」と「確認の機会」を繰り返すことで内発的動機付けが生まれる瞬間があるということです。たとえば、学習後に試験を行い、合格ラインに達していない場合は追試を実施しました。この過程を通じて、多くの受講者が「自分が理解できるまでやらなければ」という意識を持つようになりました。
このようなプロセスを通じて得られる内発的動機付けは、単なる外部からの圧力ではなく、自分のために行動する意識へとつながります。この意識の変化こそが、労働災害の防止において極めて重要です。
今年の目標として掲げた「教育」の強化に向けて、継続的な学びと確認の機会を提供する仕組みをさらに充実させます。教育を単なる知識の伝達ではなく、現場の安全文化を醸成するための重要な手段として活用していきます。そして、全ての労働者が「安全を守るのは自分の責任である」と主体的に考えられる環境を作ることを目指します。
安全は一朝一夕で達成されるものではありません。教育を通じて、内発的動機付けを育み、継続して取り組むことが、真の安全文化の構築につながるのです。
皆さんの現場では、どのような工夫をして安全への意識を高めていますか?ぜひ意見をお聞かせください。