濵口労働安全コンサルタント

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ヒューマンエラーは行動の結果!原因ではありません

ヒューマンエラーの考え方は日本でも浸透しているの思っていたのですが・・・

1月2日に発生した羽田空港におけるJAL機と海保機の衝突事故では、ヒューマンエラーを結果と考えているのが分かりました。2001年1月31日に発生した、焼津沖JAL機のニアミス事故では、航空管制官が有罪になりました。23年前ですがこの時点でも世界標準ではヒューマンエラーについては結果であり原因として考えないことが主流であり、この判決には国際基準に真っ向から反対するものであり、問題視されました。

今回の、航空機事故ではやっと日本もヒューマンエラーについて結果として考え、その裏にある原因を追究する考え方が浸透してきたと嬉しく思っていたところ、1月12日に八重洲ビル鉄骨落下事故を引き起こした大林組が工事再開に際してのコメントで、原因は全て大林組にあると抽象的表現ですが、対策には確認の強化など、ありきたりの対策が並んでいるだけでした。内容が全て分かるわけでないため、分かっている内容を繋ぎ合わせるだけになりますが、ヒューマンエラーについて原因を考えているのではないかと考えられます。そのヒューマンエラーの裏にある原因追及がなされていないと思われます。

ヒューマンエラーについて多くの研究者が、航空関係、医療関係の問題点から研究することが多く建設関係者がヒューマンエラーを取り扱く事例がありません。産業界で最も危険と言われる、建設関係が最も遅れていると言えるのかもしれません。ヒューマンエラーを原因と考えると事故の処理が早く済みます。止まっている工事を早く再開させるため、結果と考えないのか、そもそもヒューマンエラーを結果と考える思考自体が無いのか。

ヒューマンエラーを結果と考えない限り、根本的原因が明らかにならないため、同様の事故は再発する可能性が大きくなります。

再度言います、「ヒューマンエラーをは原因ではありません、人間の引き起こした結果であり、そこには原因が隠されているのです」 

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