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安全を教える人が減っている時代へ ― 教育を「残す」という仕事

ブログ

2026.07.11

私は労働安全コンサルタントとして、多くの建設会社・製造会社で安全教育や安全パトロールを行っています。

現場を回っていて最近特に感じることがあります。

「安全を教える人が少なくなっている。」

これは単なる人手不足ではありません。

建設業界の変化

これまでは、大手建設会社で安全担当者として長年経験を積み、定年退職後に中小建設会社で安全指導を行うという流れがありました。

豊富な経験を持つ人が第二の人生として中小企業を支え、日本の建設現場全体の安全レベルを底上げしてきたのです。

しかし現在は状況が変わりました。

人手不足により、多くの企業が定年延長や再雇用制度を導入しています。

経験豊富な安全担当者は会社に残るようになり、市中で活躍する安全コンサルタントは年々少なくなっています。

一方で、中小建設会社では専任の安全担当者を配置している会社は決して多くありません。

その結果、

「安全を教える人がいない。」

そんな会社が増えています。

事故が起きるまで安全投資は難しい

さらに中小企業では、利益を確保することが最優先になります。

安全教育の重要性は理解していても、

「事故が起きていないから大丈夫」

「今は忙しいから後回し」

となり、安全への投資はどうしても優先順位が下がってしまいます。

しかし、事故が起きてからでは遅いのです。

事故が発生すれば、

  • 作業員が負傷する
  • 工事が止まる
  • 信用を失う
  • 多額の費用が発生する

など、会社への影響は非常に大きくなります。

安全教育は「コスト」ではなく、事故を防ぐための「投資」です。

教育は、一度作れば何度でも伝えられる

私はこれまで数多くの安全教育資料を作成してきました。

ヒューマンエラー

認知バイアス

コミュニケーションエラー

SafetyⅠ・SafetyⅡ

レジリエンス

熱中症

感電

墜落災害

KY活動

これらは現場で実際に教育を行いながら、何度も改善を重ねてきた教材です。

しかし、一つ課題がありました。

資料だけ配布しても、ほとんど読まれないのです。

「読む教材」から「聞いて学ぶ教材」へ

そこで考えているのが、

PowerPointに音声解説を加えた教育教材です。

画面を見ながら説明を聞くことで、まるで講習会を受けているような感覚で学ぶことができます。

忙しい現場でも、

朝礼前の10分

昼休み

安全大会

新人教育

職長教育

など、さまざまな場面で活用できます。

担当者が毎回説明しなくても、一定品質の教育を何度でも実施できることも大きなメリットです。

私が残したいもの

安全コンサルタントは、一人で指導できる会社数には限界があります。

しかし、教育教材であれば全国どこの会社でも活用できます。

私が大阪大学大学院で学んだ認知心理学、そして40年以上建設業で培ってきた経験を教材として残すことで、安全を教える人が少なくなった時代でも、多くの現場に知識を届けることができます。

私が目指しているのは、教材を販売することではありません。

「安全を学ぶ機会を失わせないこと」

それが、これからの労働安全コンサルタントに求められる新しい役割ではないかと考えています。

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