
「ヒューマンエラー」と聞くと、工場や建設現場、車の運転など、重大な事故につながる場面を思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし実は、私たちは日常生活の中でも、何度もヒューマンエラーを起こしています。
私は空いた時間に、スマートフォンの簡単なゲームをすることがあります。
画面にはいくつかのアイテムが表示され、その中から欲しいアイテムのボタンをタップするだけという、とても単純なゲームです。
ところが、不思議なことに、欲しいアイテムが分かっているにもかかわらず、隣のボタンを押してしまうことがあります。
「しまった!」
と思っても、もう遅い。
ゲームなので笑って済みますが、これは典型的なスリップ(Slip)です。
スリップとは、「何をするか」という判断は正しかったにもかかわらず、「実際の動作」を間違えてしまうヒューマンエラーです。
つまり、
- 欲しいアイテムは分かっていた。
- 押すボタンも理解していた。
- それでも違う場所をタップしてしまった。
という状態です。
これは知識不足でも、判断ミスでもありません。
人間の脳は、目で見た情報を処理し、指を動かすまでのほんの一瞬の間にも、このような動作ミスを起こします。
建設現場でも同じことが起こります。
- 正しいスイッチを押すつもりだったのに、隣を押してしまう。
- ボルトを締めるつもりが、違う工具を持ってしまう。
- 確認しようと思っていたのに、そのまま次の作業へ進んでしまう。
どれも「知らなかった」のではありません。
「分かっていたのに間違えた」のです。
だからこそ、現場では指差呼称や復唱、ダブルチェックなどの確認が重要になります。
「自分は分かっているから大丈夫。」
この考え方が、一番危険です。
ゲームで起きる小さなスリップは笑い話で終わります。
しかし、現場ではその一回のタップ、一回のスイッチ操作、一回の確認漏れが重大災害につながることがあります。
人は必ず間違えます。
だからこそ、安全とは「間違えない人」を育てることではありません。
人は間違えることを前提に、間違いを事故につなげない仕組みを作ること。
それが、本当の安全管理なのです。
ゲームでのミスタッチを無くすため、アプリの変更はできないので、管理的対策として
タップするボタンを確認しながらタッチするへ変更しました
今までは、タッチするボタンを確認し連打していたのを、確認しながらの連打へ
ゲームですが、ヒューマンエラーを無くす方法を考えました