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【実体験】私も確証バイアスから逃れられなかった朝

バイアス

2026.07.21

北海道で、レンタカーによる交通事故のニュースが報じられていました。

以前には、レンタカーが線路内に進入し、列車と衝突する事故がありました。そして今回は、レンタカーによる正面衝突事故です。

ニュースでは当初、運転していたのは「外国人」とだけ報じられていました。

その言葉を聞いた瞬間、私の頭には、

「中国人ではないだろうか」

という考えが浮かびました。

もちろん、外国人といっても国籍はさまざまです。中国人とは限りません。また、危険な運転や交通事故は、日本人でも起こします。

頭では分かっています。

それでも、最初に浮かんだのは「中国人ではないか」という予想でした。

その後のニュースで、運転していた人が中国人であることが分かりました。

すると私は、

「やはり中国人だった」

と思ってしまいました。

これこそ、確証バイアスが働く瞬間です。

確証バイアスとは

確証バイアスとは、自分がもともと持っている考えや予想に合う情報を集め、その考えを正しいと思い込みやすくなる心の働きです。

今回の私の場合、

「外国人観光客による危険な運転のニュースでは、中国人が多い」

という印象を以前から持っていました。

そのため、「外国人が運転するレンタカーの事故」と聞いただけで、すぐに中国人を思い浮かべました。

そして、実際に中国人だったと分かると、

「自分の予想は正しかった」

と感じます。

しかし、ここには注意が必要です。

今回の予想が当たったからといって、

「外国人のレンタカー事故は、ほとんど中国人が起こしている」

とは言えません。

本来であれば、国籍別のレンタカー利用者数や事故件数など、全体のデータを確認しなければ判断できないことです。

一つの事例だけで全体を判断すると、偏見につながります。

思い出しやすい情報を多いと感じる

今回の判断には、「利用可能性ヒューリスティック」も関係していると考えられます。

利用可能性ヒューリスティックとは、頭に思い浮かびやすい出来事ほど、実際にも多く発生しているように感じてしまう心の働きです。

外国人観光客による事故の中でも、珍しい事故や大きな事故はニュースで繰り返し報じられます。

特に、線路内への進入や逆走、重大な交通事故などは強く印象に残ります。

一方で、多くの外国人観光客が何事もなく安全に運転していることは、ニュースにはなりません。

私たちは、報道された出来事を見ているのであって、現実のすべてを見ているわけではないのです。

ところが、人の脳は思い出しやすい情報を使って、素早く判断します。

その結果、

「また外国人観光客の事故だ」

「以前も中国人だった」

「今回も中国人ではないか」

という連想が生まれます。

最初に浮かぶ考えは止められない

正直に言えば、私は中国人観光客の一部の行動に対して、良くない印象を持っています。

しかし、それは中国人全体を示すものではありません。

人は一人ひとり違います。

同じ国籍であっても、考え方も行動も異なります。そして、同じような迷惑行為や危険な運転は、日本人の中にもあります。

それでも、「外国人」という言葉を聞いた瞬間に、中国人を思い浮かべてしまいました。

バイアスを勉強していても、最初に浮かぶ考えを完全に止めることは難しいものです。

人の脳は、これまでの経験や記憶を使って、瞬間的に判断するようにできています。

重要なのは、最初に何を思ったかだけではありません。

その後に、

「外国人だからといって、中国人とは限らない」

「一部の事例を全体に当てはめていないか」

「自分に都合のよい情報だけを見ていないか」

と立ち止まることです。

バイアスに気づくことがメタ認知

今回、私は自分の中に「中国人ではないか」という考えが浮かんだことに気づきました。

そして、

「これは自分の持っている印象に引っ張られているのではないか」

と、もう一人の自分が考えていました。

これがメタ認知です。

メタ認知とは、自分の考え方や感情を、一歩離れたところから見つめることです。

確証バイアスに陥らない人になることは、簡単ではありません。

むしろ、人である以上、誰もが何らかのバイアスを持っています。

大切なのは、バイアスをなくすことではありません。

「今、自分は偏った見方をしているかもしれない」

と気づくことです。

今回、私の予想は結果として当たりました。

しかし、予想が当たったことと、自分の判断方法が正しかったことは別の問題です。

一度予想が当たると、次からはさらにその考えを強く信じるようになります。

だからこそ、「やはりそうだった」で終わらせず、自分の考え方を振り返る必要があります。

人間は、確証バイアスから完全に逃れることはできません。

しかし、バイアスが働いた瞬間に立ち止まることはできます。

Stop、Look、Think。

いったん止まり、自分の考えを見つめ、もう一度考える。

バイアスを知ることは、他人の間違いを指摘するためではありません。

自分自身の判断を見直すためにあるのです。

人間はバイアスをなくすことはできません。
大切なのは、バイアスが働いた瞬間に「今、自分は偏った見方をしているかもしれない」と気付くことです。
これがメタ認知です。

今後も、私自身の体験から心理学を深堀していきます。

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