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「当たり前」を当たり前にする力 ― スポーツ選手から感じたこと

ブログ

2026.08.22

大阪駅で乗り換える途中、お手洗いに立ち寄った時のことです。

そこには、高校生くらいのスポーツ選手と思われる学生が数名いました。みんな同じような格好をしていたので、試合か練習の帰り途中だったのでしょう。

それぞれ飲んでいた飲み終わったコップを、用を足す間、邪魔にならない段の上に置いていました。

私は何となく、その様子を見ていました。

そして用を済ませると、全員が自分のコップをきちんと持って、その場を離れていきました。

「そんなの当たり前やん」

そう言われれば、その通りです。

でも私は、この「当たり前のことを、当たり前にする」という行動が、とても大切なのではないかと感じました。

スポーツは「当たり前」をつくる練習

スポーツ選手は、華やかなプレーばかりを練習しているわけではありません。

野球ならキャッチボールや素振り、サッカーならパスやトラップ。どんなスポーツでも、基本動作を何度も何度も繰り返します。

なぜでしょう。

試合の大切な場面で、

「ボールが来た。さて、どうやって捕ろうか」

などと考えていたのでは間に合わないからです。

繰り返し練習することで、考えなくても身体が動くところまで基本動作を身につけていきます。

つまり、基本を「当たり前」にするために練習しているのです。

モラルも同じではないか

そこで、ふと思いました。

先ほどの学生たちがコップを持っていったことも、同じなのではないか。

「ゴミを置いていってはいけない」
「自分が使ったものは自分で片付ける」
「周りの人に迷惑をかけない」

一つひとつは、誰でも知っていることです。

しかし、知っていることと、いつでも自然にできることは違います。

普段から挨拶をする。道具を片付ける。時間を守る。自分が出したゴミは自分で処理する。

そんな小さな行動を繰り返しているうちに、「どうしよう」と考える前に身体が動く。

モラルもまた、日々の行動によってつくられる「習慣」なのかもしれません。

安全も「知っている」だけでは守れない

これは、私が仕事としている安全にも、そのまま当てはまります。

ヘルメットをかぶる。
安全帯を使用する。
作業前に道具を点検する。
危険を感じたら一度手を止める。
作業が終われば整理整頓する。

どれも特別なことではありません。

むしろ、「そんなことは分かっています」と言われることばかりです。

しかし、事故を防ぐのは、特別な知識だけではありません。

知っている安全を、当たり前に実行できるか。

ここが大切です。

スポーツ選手が基本動作を何度も繰り返すように、安全行動も繰り返すことで習慣になります。

そして、習慣になった安全行動は、忙しい時や焦った時にも私たちを守ってくれます。

「当たり前」は、一日ではつくられない

大阪駅のお手洗いで見たのは、学生たちが自分のコップを持って出ていった。ただそれだけの出来事です。

でも、全員が自然にそうしたところに、私は少し感心しました。

スポーツで基本を繰り返すこと。
挨拶や片付けを繰り返すこと。
そして安全行動を繰り返すこと。

一見、まったく違うように見えますが、根っこは同じなのかもしれません。

良い行動を繰り返し、「考えなくてもできる当たり前」にする。

モラルも安全も、一度教えれば身につくものではありません。

毎日の小さな行動をコツコツと続ける。

「当たり前のことを、当たり前に続ける」――実は、それが一番難しく、一番大切なことなのだと思います。

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